ブックレット「TPPと食の安全」
『TPPと食の安全』出版
ブックレット「TPPと食の安全」
(北海道農業ジャーナリストの会編・発行 A5判 138㌻ 400円)
道内の新聞記者、フリーライター、大学研究者らで組織する北海道農業ジャーナリストの会は11月23日、ブックレット「TPPと食の安全」を自費出版しました。
環太平洋連携協定(TPP)や日米協議で規制緩和が危ぐされる食品添加物や残留農薬、遺伝子組み換え作物など、消費者に関心の高い「食の安全」が具体的にどうなるのかを詳しく解説しています。
同会は「TPPを考える市民の会」の構成メンバーでもあり、昨年5月に発刊した「北海道の明日のためTPPと正面から向かう本」の姉妹本で、ブックレット第2弾と位置づけています。
TPPで食の安全はどうなるのか―そこにテーマを絞りました。
「TPPの内容が、いまだによく分からない」という、主に都市部の消費者の皆さんに読んでもらいたい1冊ですが、もちろん食や農にかかわる方々にも必読の書と言えます。
内容は、北海道農業ジャーナリストの会が今年6月に札幌に招いて講演した環境ジャーナリスト・天笠啓祐さんの講演趣旨を「TPPで脅かされる日本の食の安全」と題して収録し、このブックレットの主題においています。
グローバル化が奪ってきた日本の食の安全について、具体事例を挙げながら解き明かしています。それを補足する形で、長らく食品検査に携わってきた北海道消費者協会の塩越康晴さんが「食の安全性のキーワード」をテーマに、輸入検査の状況や成長ホルモン剤、牛海綿状脳症(BSE)の危険性など8項目にわたって分かりやすく説明しています。
また北大大学院の東山寛講師が「ヤマ場を迎えたTPP交渉」と題し、極度な秘密主義に徹するTPPの本質に迫り、交渉が今後どう展開するかなどを直近の情報を元に展望しています。
最後に同会のこれまでの活動や、道内各地で開いているTPPに関する学習会や勉強会なども紹介しています。