2002年 生産者訪問ツアー

「産地見学交流ツアー」 報告

気温も想いも熱かった!産地見学会

長尾 道子

振り返ってみれば今年一番の夏日?であった7月13日、食の自給ネットワーク恒例の「産地見学会」が行われました。

今年で4回目となるこの「産地見学会」は、今年スタートした小麦トラストとの合同企画。小麦トラストの指定産地である江別市と美唄市を訪れ、農家の方々と交流するとともに、小麦をまるごと楽しんでもらおうという体験メニューも織り込んだ多彩な内容となりました。

午前中は江別市の萩原さんのはるゆたかの畑を見た後、黄金色に色づいたホクシンの畑に移動。他の農家さんや普及センター、農協の方々の協力を頂いて、みんなで刈り取りました。その小麦を持ち帰り、江別市美原地区の改善センターの入り口で脱穀と石臼挽きも体験しました。みんなはじめて見る機械や道具なだけに、子どもも大人も興味シンシン。畑にあった小麦から麦粒、籾を除いた原麦から粉へ…小麦の一連の変化を実際に見る事が出来て、さらに小麦に興味が湧いたよう?でした。

続いては自分たちの昼食となるうどん作り。トラストで乾麺を作ってくれる留萌のフタバ製麺の仲田さんが講師です。今回は時間の関係上、仲田さんが粉からうどんになるまでの一連の流れを行い、その後、生地を延ばすところから切って麺にするまでを全員に体験してもらいました。太くて短い麺もあれば細い麺もあり、大きさや長さ、太さがバラバラの麺が出来上がり!

そして、茹で上がったうどんと野幌地区のおいしい野菜と卵、五目煮と搾りたて牛乳…ぜーんぶ江別産で出来た昼食を全員でいただきました。しーんとしたかと思ったのもつかの間、「おいしい~」の声が次々と聞こえ、そして、おかわりする人も!しぜんと食もおしゃべりも進み、楽しくておいしいひとときとなりました。

昼食を終え、次の見学地・美唄市峰延地区へ。

簡単な峰延の紹介があった後、施設の見学へ。施設が稼動していないのが残念だったようですので、せめて音だけでも…と最後に少しだけ動かしてもらいました。

その後の交流会は、現地でも20名以上の参加があったことから、全体で70名近くになりました。いろんなお話を伺う事が出来ましたが、今となっては人数と時間の関係をもう少し考慮し、意見交換の方法にもっと工夫があっても良かったと反省しています。

移動時のバスの中では、中央農試の佐藤さんの楽しい「小麦講座」の時間になりました。クイズや資料をもとに軽快なトークでみんなを和ませた佐藤博士、さすがでした!

時間をフルに使い、内容盛りだくさんのツアーでしたが、大きなトラブルも無く、タップリ小麦を堪能できた楽しい時間だったのではないかと思っています。

このツアーを無事終える事が出来たのも、江別や美唄の農家や農協、普及センター、農試、製粉会社、そして大豆プロジェクトの皆さん…多くの方々の協力があったからこそ。この場をお借りしてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

長雨と曇天が続いた今夏、小麦を取り巻く状況も日々変化しています。産地から収穫報告はありましたが、品質分析はこれからです。トラストの小麦を製品化するまで、あと2ヶ月もありませんが、9月にはファームレターの発送とパン作り教室も行い、小麦製品が届くまでにもう少し小麦のことを知ってもらうような活動を進めていく予定です。

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